2012/02/14

結婚を通じての永住権申請:氏名について

日本人の女性がアメリカ人男性(もしくはその逆のパターン、もしくは最近では州によっては同性同士ということも考えられます)と結婚する際に、どのように氏名を名乗るかというのは悩ましい問題です。まぁ悩むだけ選択肢があるというのは、朗報なのかもしれません。

以下、日本人がアメリカ人と結婚した場合のあり得るパターンです。

①アメリカでも日本でも新しい姓を名乗る
②アメリカでは新しい姓を名乗り、日本では旧姓を名乗る
③アメリカでも日本でも旧姓を名乗る

①および②で「新しい姓」としたのは、必ずしも旦那さんの姓をそのまま名乗るという方法以外に、旧姓を以下のように組み込むことが可能だからです。

a. 旧姓をミドルネーム化する  
 →名前+旧姓+旦那の姓
b. 旦那さんの姓と旧姓をハイフンでつなぎ、新たに一つの姓として名乗る 
 →名前+旦那の姓―旧姓 

この「名前」に対する感覚ですが、日本では戸籍に登録したものが絶対的で確固たるものとして扱われるのに対して、アメリカではその辺りの考え方がよりルーズ/フレキシブルであるように感じます。自分がある環境下でどうやって呼ばれたいかを自分で定義してしまい、それを押し通すことができる・・といった感覚でしょうか。例えば、ニックネームが日本のそれよりも頻繁に使われ、また成人し社会人になっても一定の地位を獲得しています。エリザベスがベスだったり、ウィリアムがビルだったりと、名前を略して呼ぶことも多々あり、公式の書類や履歴書でもそのような略称で通してしまいます。

さて、私の現在の状況は、前述でいうと②のaのパターンです。

結婚した当初は特に何も考えずに名前+旦那の姓で様々な書類に記入していましたが、日本では旧姓を変えていないこと、結婚する前にアメリカで暮らしていた時の記録(銀行口座やソーシャルセキュリティナンバー)と簡単に紐付け出来るほうが便利だし、慣れ親しんだ旧姓を手放さずに済むということで、いつからか旧姓をミドルネームとして加えるようになりました。
アメリカではソーシャルセキュリティカードが戸籍代わりのようなものなので、そこに記載されている名前が一応の公式名として見なされるようなので、ミドルネームに旧姓を加えて登録しておきました。

なお、日本では旧姓を変えない場合、旦那さんと別姓だと日本では何かと不便なことがあるとのことで、パスポートに旦那さんの姓も追記してもらうことができます。アメリカにいながらでも、氏名の変更が確認できる書類を持っていけば、日本大使館や管轄の領事館で手続きしてもらえます。


※以上は2012年2月14日現在の情報であり、あくまで私個人の経験から述べているものです。氏名に関する諸手続きをされる際には、必ず関係当局のwebsiteを見るなり問い合わせるなりして、常に最新の情報を入手されることをお勧めします。



2012/02/12

結婚を通じての永住権申請:労働許可がおりた!

つい先日、就労許可証(I-766)が到着し、同日付でオファーをもらった先で働くことになりました。昨年12月の申請から2ヶ月で到着というのは、噂に聞いていたより迅速で喜ぶべき事なのですが、就職活動はかなり前から進めていたため、一体いつ許可が下りるのかと内心やきもきしていました。

私の場合、「今、永住権申請プロセス中なんだけど、永住権が来るまで働くのが待てないので、とりあえず就労だけ許可してください」というカテゴリーでの申請でした。そのため、就労許可証には期限があり、期限内にグリーンカードが取得できなかった場合には、さらに延長を申し出るそうです。永住権申請と同時に就労許可の申請を行う場合は無料でした。

また、希望する場合は、就労許可申請と同時に、永住権申請中に出国及びアメリカ再入国を特別に認める申請も行えます。(私は、特に必要性に迫られていないのと、極力優先度の高いものに絞って申請プロセスを簡素・迅速化したいという理由により、今回は見送りました。)

アメリカ人との結婚を通じての永住権(グリーンカード)申請は、その他のカテゴリーでの申請より優先度が高く、プロセスは迅速に行われるとのことです。しかし、いくら迅速といっても数カ月~長ければ年単位で待つという話も聞きます。申請書類およびサポート書類をかき集めて郵送するまでがまず一苦労。一旦郵送した後、出来ることはひたすら待つだけ・・と、あまりに途方もないプロセスであり、またいつ何が起こるかもわからないため長期的な計画も立てにくく、個人的にはここ数カ月はまるで時が止まったかのようでした。

そんな時、せめても見通しを立てたいと、よく自分と似たような境遇の日本人の方のブログ等を見て、参考させて頂きました。というわけで、私のケースもどなたかの参考になればと思い、以下にタイムラインと注意事項を掲載します。

2011.12.6   グリーンカード申請書類一式をFedexで郵送
※就労許可申請(I-765)も同封する
※今後、プロセスの進捗がテキストメッセージおよびEmailで送られてくるように指定

2011.12.9      USCISより書類を受領したという内容のテキストメッセージ
※後日、同内容のレター(I-797C, Notice of Action)が到着

2011.12.13  バイオメリクス(指紋・写真撮影)の日時を指定したレターが到着

2011.12.28  隣町のApplication Support Centerでバイオメトリクス
※当日の持ち物として、IDとレターだけしか記載されていませんが、Centerに行くと当然のようにMarriage Certificateを提示するよう求められたので、忘れず持っていくようにしてください。
※この日撮影する写真が、労働許可証の顔写真になっていたので、気を抜かずに万全の体制で臨みましょう。おそらくグリーンカードにもこの日の写真が使われるのではないかと思われます。
私の担当だったスタッフのおじさんは、陽気な人で、一度目の写真があまりに変だったのであからさまにショックな顔したら、わざわざ撮り直しを申し出てくれました。でも、これはまれなケースかもしれません。往々にして、移民局関連のスタッフは情に流されずにこわもての人が多いようです。
それにしても、グリーンカード申請書類一式と共に提出した数枚のキメ写真はどこに行ってしまったのだろう・・

2012.1.27    永住権取得の最終プロセス、面接の日程についてレター
2012.2.1          USCISより「労働許可証のオーダーが指示された」とのメール
2012.2.7          USCISより「 労働許可証を郵送した」とのメール
2012.2.9          労働許可証、到着
※USPSで来ました。一見、普通のダイレクトメールみたいなので、間違って処分してしまわないように!
2012.3月初旬 面接予定

以上です。

大事な最終面接が残っているため、まだ気は抜けないのですが、今回一連のプロセスを通じて学んだのは、「何たってここはアメリカ。短気は損気。どんと構えるべし。」ということです。

なお、永住権および就労許可の申請にあたり、特に各書類の記入の際に参考にしたのが以下のウェブサイトです。http://www.visajourney.com/
ただ、移民局が指定する書類や申請の際の料金やルールはよく変わるため、最新情報については常に当局のウェブサイト(http://www.uscis.gov/portal/site/uscis)を確認し、必要に応じては、移民法専門の弁護士に相談することをお勧めします。


2012/02/03

春の到来を占うGroundhog's Day(グラウンド・ホッグ デー)

2月2日は、アメリカで恒例の「グラウンド・ホッグ デー」でした。

グラウンド・ホッグという動物が、土の中から出てきて春の到来を占う行事とのことですが、
そもそも、この聞きなれないグラウンド・ホッグとはどんな生き物なのでしょう?

ネズミ目リス科ジリス亜科マーモット族のウッドチャック種で、日本には生息していないそう。
写真は、現存するグラウンド・ホックの中で恐らく最も有名な、ペンシルヴァニア州のパンクサトーニーに住む「フィル」。遅くとも1887年から生息しており、推定125歳+α!?(と、地元のパンクサトーニー・グラウンドホッグ・クラブは主張している。何でも、グラウンド・ホッグに伝わる秘薬が長寿の秘密だとか。科学的知見からは「??」の主張だそうですが、でも何だか楽しくていいですね。)


さて、グラウンド・ホッグはどうやって春の到来を占うのか?
冬眠から目を覚ましたグラウンド・ホッグが、外に出て自分の影を見て驚けば、冬はまだあと6週間は続く。もし自分の影を見ずに外に出ていけば、春はもう間近だとのこと。

これは、古代ヨーロッパの言い伝えで、冬眠中の動物が穴の外に這い出た時に自分の影を見て驚き、冬眠から覚めるには早いとして、また穴の中に戻ってしまうとされていたからだとか。

2012年の「フィル」による占いによると、「あと6週間は冬が続く」のだそう。
・・・・がっかり。


そもそも、「あと6週間は冬が続く」か「春はもうすぐやってくる」のニ択しかないなんて、結構極端な選択です。今から6週間経過したら、虫が土からはい出してくる啓蟄(けいちつ)も終わって、春分直前。その頃には春が来てもらっていないと・・・色々と困ります。


ちなみに、このグラウンド・ホッグデーの占いは全米各地(動物園等)でも行われており、「フィル」のライバルとされるニューヨーク州スタテン島の「チャック」は、今回「フィル」とは正反対の占い結果「春はもうすぐそこまで」を出したそう。占いグラウンド・ホッグとしての評判と伝統は「フィル」が上手ですが、個人的な希望としては「チャック」を支持したいところです。

日本では、2月3日が節分で、翌日4日からは立春。暦の上では春とされています。
冬を彩る楽しい行事ごとも終わり、そろそろ春が来てほしいと待ち焦がれる気持ちは、どこでも同じなのでしょうね。