2012/01/04
猫との生活
渡米後、様々な面で生活スタイルが変わりましたが、「猫を飼う」というのは私にとっては大きな変化の1つでした。
そもそも、動物には縁も興味もなく育ち、動物との接触に関しては何とも苦い思い出しかありません。
・3歳の時に、奈良で鹿せんべいをあげようと鹿にアプローチし、頭を蹴られる
・小学校2年生の時に、ペット大国のドイツで、知らない人の飼い犬に手を噛まれるもそのまま逃げられる
一方、旦那の実家は、家族みんな、無類の動物好き。常時、犬3匹+猫3匹+にわとり5匹を飼っています。2人の義妹がそれぞれの大学より帰省する際には、犬1匹+猫1匹+ギニーピッグ1匹を連れ帰ってきます。そんなわけで、家族全員が揃う際には、家を歩けば動物に当たる"むつごろう王国"と化します。
結婚前に旦那の実家を訪問した際には、やたらと人懐っこい大型犬がいつ凶暴化するやらと怖くてくつろげなかったし、猫は比較的無害そうだけど人間のベッドで寝ているなんてとんでもない!という思っては、動物への苦手意識が払拭できませんでした。
旦那さんは昔から動物に囲まれて育ってきたので、彼が東京に住んでいた頃は、よく「動物が恋しい~」などと言って、UFOキャッチャーで捕った犬のぬいぐるみを代わりに飾っては大事にしていましたが、もちろん、私から共感を得られずにいるどころか失笑を買うばかりでした。
そんな私たちの元にやってきたのが、写真の白ネコYuki(オス・14歳)。
元々、シェルターにいたのを義母が引き取って飼っていた猫ですが、年老いて且つ元々大人しい性格から、他の動物との生活が居心地悪そうだとのことで、余生を悠々自適に過ごすため、プロビデンスにやってきました。飼い主が言うのもなんですが、なかなか絵になる綺麗な猫です。不遇の人生を送ってきたとのことで、ボストンの寒空の下で野良生活を送った時期もあったそうです。
Yukiとはかれこれ4か月程度一緒に暮らしていますが、何とも愛らしく、すっかりこの猫の魅力に参っています。家具をひっかいたり、粗相をしたり・・と、もちろん喜んでいられることばかりではありませんが、ソファに横たわっているとそっと近寄り、遠慮がちに体重をかけてもたれてくる姿には、思わず胸をうたれます。Yukiも自分が唯一の動物であるという生活は気に入っているようで、徐々に新しい生活に慣れてきました。義父母も、前よりも毛並みもよく、幸せそうだと言ってくれます。
実は、猫と暮らすまでは、「ペット=愛玩動物」だなんて最終的には人間のエゴであり、飼い主のペット自慢はとても正気で聞いてられない、などと思っていました。しかし、実際に猫との生活を経て、この体長40cmほどの存在がもたらしてくれる感情への影響の大きさを実感しては、改めて、ペットとは人にとってどういう存在なのだろうと考え直すようになりました。
さて、最後に、アメリカのペット専門店チェーンの代表であるPETCOテレビCMをご紹介。
クレイジーな飼い主とペットの関係をおもしろおかしく描くCMで数々の賞を総なめし、一躍ペット専門店というカテゴリーを全米に知らしめました。この"Petco, Where The Pets Go"キャンペーンにより、従来スーパーマーケットのペット売り場で買い物していたPet Ownerのペット愛と自尊心をくすぐり、PETCOへと誘ったとのこと。
さすがにこれはひどい(笑)と目をおおいつつ、思わず笑ってしまいます。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿